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特定創業支援等事業は市町村で中身が違う|大阪市・堺市・東大阪市を並べて比べる

会社設立 大阪 特定創業支援等事業 編集:合同会社commit / 合同会社FIELD 共同編集部
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この記事は、本店をどの市町村に置くか検討している方に向けたものです

特定創業支援等事業は産業競争力強化法にもとづく国の制度ですが、計画を作って実施し、証明書を交付するのは市町村です。そのため同じ大阪府内でも、市によって中身が違います

この記事は、大阪府内で会社設立をしようとしていて、本店をどこに置くかによって使える制度がどう変わるかを知りたい方に向けて書いています。大阪市・堺市・東大阪市の3市について、実際に公式ページを開いて確認した内容を並べました。地名を差し替えただけの説明ではなく、本当に違う部分だけを取り上げます。

本サイトは広告およびアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。内容は2026年9月に各市の公式ページを確認した時点のものです。制度は年度で変わるため、必ず本店を置く市町村の公式ページでご確認ください。

国の制度でも、実施するのは市町村。だから中身が違う

国の制度でも、実施するのは市町村。だから中身が違う/大阪の会社設立の代行を比べる

特定創業支援等事業は、市区町村が「創業支援等事業計画」を作って国の認定を受け、その計画に沿った支援を実施する仕組みです。国が枠組みを決め、中身は市町村が組み立てます。

そのため共通しているのは大枠だけです。「経営・財務・人材育成・販路開拓の4つの知識を身につける」という目的と、「証明書があれば登録免許税が半額になる」という国の優遇措置。この2つはどの市町村でも同じです。

一方で、どの講座が対象になるか、何回受ければよいか、どうやって申請するか、証明書がいつ届くか、そして国の優遇措置に加えて市が独自に用意している支援があるかは、市によって違います。

会社設立を控えている方にとって、この違いは金額に直結します。登録免許税の軽減は3市とも同じですが、そこに上乗せされる支援が違えば、会社設立の後の資金調達で差が出てくるからです。

会社設立の情報が「市町村名を差し替えただけ」になりやすい理由会社設立の手続き自体は全国共通なので、市町村ごとに書き分けられる材料が少ないのです。けれどこの制度に関しては、実際に違いがあります。地域ページを読むときは、この部分が書かれているかを見てみてください。

以下、大阪市・堺市・東大阪市の3市について、2026年9月に各市の公式ページを開いて確認した内容を並べます。会社設立の本店をどこに置くか迷っている方の判断材料になれば幸いです。

共通する部分と、市で違う部分
違いは主に4か所に出ます。

出典:中小企業庁「会社設立時の登録免許税の軽減について」(2026年9月時点)

要件の数え方が違う。東大阪市がいちばん厳しい

要件の数え方が違う。東大阪市がいちばん厳しい/大阪の会社設立の代行を比べる

証明書をもらうための要件は、3市とも「4」という数字が出てきますが、中身が違います。大阪市と堺市は回数と期間で数え、東大阪市は特定の講座への出席で判断します。

3市の要件(2026年9月時点)
要件
大阪市 4回以上かつ1か月以上の継続的な支援(事業により支援期間は1〜6か月)
堺市 「経営」「財務」「人材育成」「販路開拓」すべてを習得できる組み合わせで、原則4回以上・1か月以上
東大阪市 対象事業を全4日間終日出席

東大阪市の対象事業は、市の「創業計画ブラッシュアップサポート」と東大阪商工会議所の「創業塾」の2つです。

東大阪市は対象になる事業が2つしかなく、しかも全日程の終日出席が求められます。大阪市は対象事業が8つ前後あり、組み合わせて4回以上にできるので、日程の融通という点では大阪市のほうが柔軟です。

会社設立を急いでいる方には、対象事業が多い市のほうがおすすめです。選べる講座が多ければ、直近で開催されるものに滑り込める可能性が上がります。

会社設立の日程との兼ね合いで効いてきます対象事業が少ないと、開催時期を待つ必要が出てきます。東大阪市に本店を置く予定で証明書を使いたいなら、創業塾やブラッシュアップサポートの日程を先に確認してください。

堺市は、堺商工会議所・さかい新事業創造センター(S-Cube)・堺市産業振興センター・堺市の4つの機関が実施する事業を組み合わせる形です。相談事業や創業ゼミ、インキュベーション事業などが挙げられています。

要件の数え方
選択肢の多さが違います。

出典:東大阪市「創業支援等事業計画」(2026年9月時点)

申請方法と、証明書が届くまでの日数

申請方法と、証明書が届くまでの日数/大阪の会社設立の代行を比べる

証明書の申請方法も3市で違います。オンラインで完結する市もあれば、書類を郵送する市もあります。交付までの日数も違うので、会社設立の日程を逆算するときに確認しておいてください。

3市の申請方法と交付までの日数(2026年9月時点)
申請方法 交付までの目安 手数料
大阪市 支援事業者に申し出て、行政オンラインシステムで申請 概ね10日程度 無料
堺市 申請書を地域産業創造課へメール・持参・郵送 申請書到着から1〜2週間程度 公式ページに記載なし
東大阪市 市電子申請システムまたは郵送(産業総務課) 即日交付ではない(日数の明示なし) 無料

堺市の手数料は公式ページで確認できなかったため、記載なしとしています。窓口にご確認ください。

日数がはっきり書かれているのは大阪市と堺市です。東大阪市は「即日交付ではありません」とだけ案内されていて、急ぐ場合は産業総務課に連絡するよう書かれています。

会社設立の登記日を先に決めている場合は、そこから逆算して受講の締切を自分で設定しておくのがおすすめです。証明書が間に合わないと、会社設立そのものを遅らせるか、軽減を諦めるかの二択になります。

余裕をもって申請してくださいいずれの市も、受講が終わってから証明書が届くまでに時間がかかります。会社設立の登記に間に合わせるには、受講が終わったらすぐ申請するのがおすすめです。

堺市は提出先が明確で、堺市役所高層館7階の地域産業創造課です。東大阪市は本庁舎14階の産業総務課。郵送で済む手続きですが、窓口の場所を知っておくと相談もしやすくなります。

会社設立から逆算した日程(大阪市の場合)
交付までの日数を織り込んで逆算します。

出典:堺市「特定創業支援等事業について(税の軽減・信用保証枠の拡充等)」(2026年9月時点)

3市とも共通する、3つの優遇措置

3市とも共通する、3つの優遇措置/大阪の会社設立の代行を比べる

優遇措置のうち、国の制度にもとづく部分は3市に共通しています。登録免許税の軽減、創業関連保証の特例、そして日本政策金融公庫の融資での利率引き下げの3つです。

登録免許税の軽減資本金の0.7%が0.35%に。株式会社は最低15万円が7万5,000円、合同会社は6万円が3万円になります。3市とも同じ内容です。
創業関連保証の特例無担保・第三者保証人なしの創業関連保証が、事業開始の6か月前から使えます。通常は2か月前からなので、4か月分広がる計算です。
日本政策金融公庫の利率引き下げ新規開業・スタートアップ支援資金の貸付利率の引き下げの対象になります。この資金は2025年3月に改称されており、旧名称は「新規開業資金」です。

東大阪市のページには、創業関連保証の特例について「大阪府下では大阪府開業・スタートアップ応援資金(地域支援ネットワーク型)が本特例の対象」という補足が載っています。府の制度融資とつながる情報なので、融資も考えている方は押さえておいてください。

この3つは会社設立の前後どちらでも効いてきます。登録免許税は会社設立のその瞬間に、残りの2つは会社設立の後の資金繰りに効く、という関係です。

軽減は半額までです3市とも、軽減されるのは半額までです。残りの半額を市が補助して負担をなくす制度は、いずれの市でも確認できませんでした。「大阪なら0円になる」という説明を見かけたら、根拠を確かめてください。
共通する優遇措置
国の制度による部分は共通です。

出典:大阪市「特定創業支援等事業」(2026年9月時点)

違いが出るのは「4つ目の優遇措置」

違いが出るのは「4つ目の優遇措置」/大阪の会社設立の代行を比べる

3市を比べていちばんはっきり違ったのが、国の制度に加えて市が独自に用意している4つ目の支援でした。ここは本店をどこに置くかで、使えるものが変わります。

市ごとに違う4つ目の優遇措置(2026年9月時点)
4つ目の優遇措置
大阪市 小規模事業者持続化補助金の応募時に証明書を活用できる(国の補助金)
堺市 堺市創業者支援資金融資(有担保)の対象になる(創業2年未満)
東大阪市 池田泉州銀行「創業応援ローン」の金利が年0.10%優遇

いずれも別途審査や利用要件があります。詳細は各市および各金融機関にご確認ください。

堺市は市独自の融資枠を用意しています。特定創業支援等事業の認定を受けた創業2年未満の方が対象で、有担保の融資制度です。大阪市にはこれにあたるものが確認できませんでした。

東大阪市は民間の金融機関と組んでいる点が特徴です。池田泉州銀行の創業応援ローンの金利が年0.10%優遇されます。市が独自に予算を出すのではなく、連携で優遇を作っている形です。

会社設立の直後に融資を考えている方には、この4つ目の違いが意味を持ちます。堺市や東大阪市に本店を置く予定なら、証明書を取ることで融資の条件まで良くなるので、検討をおすすめします。

大阪市は選択肢の多さで補っている大阪市には市独自の融資や金利優遇は確認できませんでしたが、対象になる講座の数が多く、日程の融通が利きます。また創業支援の窓口自体が充実しているため、会社設立の相談先という点では選択肢が広いと言えます。
市ごとの特色
4つ目の支援に市の性格が出ます。

参考:東大阪市「創業支援等事業計画」(2026年9月時点)

証明書は本店を置く市町村で取る。ここは動かせない

証明書は本店を置く市町村で取る。ここは動かせない/大阪の会社設立の代行を比べる

ここまで3市の違いを見てきましたが、大前提があります。証明書は、会社設立の本店を置く市町村で取る必要があります。大阪市の証明書で堺市に会社を設立しても、登録免許税の軽減は受けられません。

つまり「堺市の融資枠が魅力的だから堺市の講座を受ける」という選び方をするなら、本店も堺市に置くことになります。制度だけを取り出して使うことはできません。

本店の場所は、会社設立の手続き全体の起点になります。申請先の法務局も、府税事務所も、法人市民税の窓口も、そして証明書を取る市町村も、すべて本店所在地から決まります。

本店所在地から決まるもの(2026年9月時点)
本店所在地 設立登記の申請先 証明書を取る市町村
大阪市内 大阪法務局(本局) 大阪市
堺市 大阪法務局 堺支局 堺市
東大阪市 大阪法務局 東大阪支局 東大阪市

法務局の管轄と市町村の制度は、それぞれ別の理由で決まります。混同しないでください。

証明書の申請後に本店を変えると無効になることがあります大阪市は、証明書の申請・交付後に本店所在地が変更になった場合、無効となり使用できない可能性があると案内しています。会社設立の前に住所を動かす予定があるなら、順番を考えてください。
本店の場所から決まるもの
本店を先に決める理由がここにあります。

出典:大阪法務局「管轄区域一覧」(2026年9月時点)

この記事で触れていない市町村について

この記事で触れていない市町村について/大阪の会社設立の代行を比べる

大阪府には43の市町村があります。この記事で公式ページを確認できたのは大阪市・堺市・東大阪市の3市だけで、他の市町村については確認できていません

北摂の豊中市・吹田市・高槻市・茨木市、北河内の枚方市・寝屋川市、泉州の岸和田市・泉佐野市など、会社設立の候補地になりやすい市はほかにもあります。それぞれ特定創業支援等事業を実施しているかどうか、実施しているならどんな要件かは、各市の公式ページでご確認ください。

当サイトで金額を確認できていない制度は書いていませんたとえば豊中市はスタートアップ支援の補助金を設けていますが、内容と金額を確認できていないため、この記事では具体的な額を書いていません。推測で数字を書くと、読んだ方の判断を誤らせるためです。

調べるときのおすすめは、市の公式サイトで「特定創業支援等事業」または「創業支援等事業計画」で検索することです。産業振興や商工の担当課のページに置かれていることが多くなっています。

また、市町村によっては特定創業支援等事業そのものを実施していない場合もあります。その場合は登録免許税の軽減を受けられないので、会社設立の費用の見通しが変わってきます。本店の候補地が決まったら、まずここを確認するのがおすすめです。

本店の候補地で確かめること
この5つを市の公式ページで確かめます。

出典:豊中市「スタートアップ支援補助金」(2026年9月時点)

まとめ:制度で本店を選ぶか、本店に合わせて制度を使うか

まとめ:制度で本店を選ぶか、本店に合わせて制度を使うか/大阪の会社設立の代行を比べる

3市を比べてきましたが、実際には本店の場所は事業の都合で決まることがほとんどだと思います。賃料、取引先との距離、通勤のしやすさ。制度の違いだけで本店を決める方は多くないはずです。

その前提で言えば、この記事の使い方は「本店の候補が決まったら、その市の制度を確認する」という向きになります。候補が複数あって迷っているなら、制度の違いを判断材料のひとつに加えてもよい、という程度です。

大阪市に本店を置くなら対象講座が多く、日程の融通が利きます。交付まで概ね10日、手数料は無料。行政オンラインシステムで申請します。
堺市に本店を置くなら市独自の融資枠(創業2年未満が対象)が使えます。申請は書類をメール・持参・郵送。交付まで1〜2週間程度です。
東大阪市に本店を置くなら池田泉州銀行の創業応援ローンで金利が年0.10%優遇されます。ただし対象事業は2つで、全4日間の終日出席が必要です。
その他の市町村ならまず特定創業支援等事業を実施しているかを確認してください。実施していない場合、登録免許税の軽減は受けられません。

どの市町村であっても、会社設立の前に証明書を取る必要があることは変わりません。支援に1か月以上、交付に1〜2週間。使うと決めたら、1〜2か月前から動き始めてください。

融資まで考えるなら、大阪府の制度融資も選択肢に入ります。こちらは市町村ではなく府の制度なので、府内であればどこに本店を置いても使えます。証明書があると条件がよくなるものもあるため、あわせて確認するのがおすすめです。

本店を決めてからの流れ
現実的にはこの順番になります。

出典:大阪府「制度融資のご案内」(2026年9月時点)

最後に:本店の市町村を決めてから、その市のページを読んでください

この記事で3市を比べましたが、実務で必要なのは自分が本店を置く市町村の情報だけです。証明書は本店を置く市町村で取る必要があるので、他市の制度がどれだけ手厚くても使えません。

だからこそ、本店の場所を先に決めることをおすすめします。場所が決まれば読むべきページは1つに絞られますし、申請先の法務局も自動的に決まります。逆に、制度の手厚さで本店を選ぶという考え方もありますが、賃料や取引先との距離のほうが事業には効いてくるはずです。

今回確認できなかった市町村もたくさんあります。豊中市や吹田市など、この記事で触れていない市に本店を置く方は、その市の公式ページを直接ご確認ください。大阪での会社設立が、使える制度を取りこぼさずに進むことを願っています。

他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください

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