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大阪市の特定創業支援等事業で登録免許税を半額にする|証明書の取り方と落とし穴

会社設立 大阪 特定創業支援等事業 編集:合同会社commit / 合同会社FIELD 共同編集部
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この記事は、会社設立の費用を制度で下げたい方に向けたものです

大阪で会社設立をするとき、費用を下げる方法はいくつかあります。電子定款で収入印紙4万円を省く、合同会社を選ぶ、代行手数料の安い依頼先にする。そのなかでいちばん金額の大きい手段が、特定創業支援等事業の証明書です。

証明書があれば登録免許税が半額になり、株式会社なら7万5,000円、合同会社なら3万円が浮きます。代行手数料の差が数万円であることを考えると、効果はかなり大きいと言えます。この記事は、大阪市内で会社設立をしようとしていて、この制度を使えるかどうか判断したい方に向けて書いています。

本サイトは広告およびアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。制度の内容は2026年9月に大阪市の公式ページを確認した時点のものです。対象事業は年度で入れ替わるため、必ず公式ページでご確認ください。

特定創業支援等事業とは何か。国の制度を市町村が実施する

特定創業支援等事業とは何か。国の制度を市町村が実施する/大阪の会社設立の代行を比べる

特定創業支援等事業は、産業競争力強化法にもとづく国の制度です。市区町村が「創業支援等事業計画」を作って国の認定を受け、その計画に定められた支援を受けた創業者に優遇措置が用意される、という仕組みになっています。

支援の中身は、「経営」「財務」「人材育成」「販路開拓」の4つの知識を身につけられるように組まれた講座や個別相談です。会社設立の手続きを教えてくれるものではなく、事業を続けるための土台を作る内容だと考えてください。

この支援を受けたことを市町村が証明すると、会社設立のときに登録免許税の軽減が受けられます。税率が資本金の0.7%から0.35%に下がり、下限額も半分になります。

特定創業支援等事業による登録免許税の軽減(2026年9月時点)
会社の種類 通常の登録免許税 証明書がある場合
株式会社 資本金×0.7%(下限15万円) 資本金×0.35%(下限7万5,000円)
合同会社 資本金×0.7%(下限6万円) 資本金×0.35%(下限3万円)

軽減は半額までです。残りを補助して負担をなくす制度は大阪市には確認できていません。

この制度を知らないまま会社設立を済ませてしまう方は少なくありません。代行を頼んでも、証明書の取得までは案内されないことがあります。会社設立の費用を下げたいなら、依頼先を探すより先にこの制度を調べるのがおすすめです。

実施するのは市町村です国の制度ですが、実施と証明書の交付は市町村が行います。そのため要件や申請方法、優遇措置の中身が市町村によって違います。大阪市・堺市・東大阪市でも内容に差があります。
制度の仕組み
国の制度を市町村が実施します。

出典:中小企業庁「会社設立時の登録免許税の軽減について」(2026年9月時点)

大阪市の要件は「4回以上かつ1か月以上」

大阪市の要件は「4回以上かつ1か月以上」/大阪の会社設立の代行を比べる

大阪市で証明書の交付を受けるには、特定創業支援等事業による4回以上かつ1か月以上の継続的な支援を受ける必要があります。回数だけでも期間だけでも足りず、両方を満たさなければなりません。

支援期間は事業によって1か月から6か月と幅があります。短いものを選べば1か月で終わりますが、開催時期が決まっている講座も多いので、会社設立の予定から逆算して選ぶことになります。

対象になる事業には、大阪産業創造館の創業チャレンジゼミやあきない虎の穴、融資が必要な人のための事業計画作成講座、起業サポート「チョイス!」、大阪商工会議所の大商開業スクールなどがあります。大阪イノベーションハブやソフト産業プラザTEQSのプログラムも挙げられています。

対象事業は年度で入れ替わりますここに挙げた事業も、年度によって実施の有無や時期が変わります。いずれも事前申込制です。会社設立の予定が決まったら、まず大阪市の公式ページで最新の一覧を確認してください。

どの講座を選ぶかは、日程で決めるのがおすすめです。内容の充実度より、会社設立の予定に間に合うかどうかのほうが先に効いてきます。実施時期が年に数回しかない講座もあるため、早めに一覧を見ておいてください。

交付対象になるのは、これから創業する方と、事業を開始して5年を経過していない個人事業主または法人の代表者です。個人事業主として始めた後に法人成りした方も、個人事業の開業日から5年以内なら対象になります。

大阪市の要件
回数と期間の両方が必要です。

出典:大阪市「特定創業支援等事業」(2026年9月時点)

証明書の交付までの流れと日数

証明書の交付までの流れと日数/大阪の会社設立の代行を比べる

証明書の交付までは、次のように進みます。支援を受けたあと、自分で市に申請するのではなく、支援を受けた事業者に申し出るのが最初の一歩です。

  1. 対象になる特定創業支援等事業を選んで申し込む(事前申込制)
  2. 4回以上かつ1か月以上の支援を受ける
  3. 支援を受けた事業者に証明書がほしい旨を申し出る
  4. 事業者から案内された手続きに従い、行政オンラインシステムで申請する
  5. 証明書が発行されたら受取手続きの案内が来る

大阪市の場合、交付手数料は無料で、申請から交付までは概ね10日程度が目安とされています。支援そのものに1か月以上かかることを考えると、会社設立の1〜2か月前から動き始める必要がある計算です。

申請は自分で市の窓口に持ち込む形ではなく、支援を受けた事業者を経由して案内される流れです。受講が終わったらそのまま申し出てしまうのがおすすめです。後回しにすると、会社設立の日程に響きます。

代理人による受け取りもできます委任状と代理人の身分証明書類があれば、代理人が受け取れます。委任状の様式は大阪市の公式ページからダウンロードできます。

証明書の有効期限は、証明の日から租税特別措置法に規定する期間の最終日(現行は令和9年3月31日)か、創業後5年が経過した日のどちらか早いほうです。会社設立を先延ばしにしていると期限が来ることがあるので、取得したら早めに使ってください。

証明書を取るまでの日程
逆算すると、思ったより早く動く必要があります。

出典:大阪市「法人設立、異動等の届出」(2026年9月時点)

落とし穴1:本店を置く市町村と、証明書を取る市町村をそろえる

落とし穴1:本店を置く市町村と、証明書を取る市町村をそろえる/大阪の会社設立の代行を比べる

いちばん見落とされやすいのがこれです。大阪市が交付する証明書で他の市区町村に会社を設立した場合、登録免許税の軽減は受けられません。大阪市の公式ページに明記されています。

たとえば大阪市内の講座を受けて証明書を取ったのに、賃料の都合で本店を吹田市や東大阪市に置いた、というケースでは軽減を受けられません。大阪は市境をまたいで活動する方が多いので、実際に起きやすい行き違いです。

本店所在地を先に決めてください講座に申し込む前に、本店をどの市町村に置くかを決めておく必要があります。会社設立の準備は本店所在地から始まる、と考えておくのがおすすめです。本店が決まれば申請先の法務局も自動的に決まります。

本店の場所は賃料や取引先との距離で決まることが多いと思いますが、この制度を使うなら、そこに「証明書をどの市町村で取るか」という観点も加えてください。先に本店を決めてしまうのがおすすめの順番です。

なお、創業関連保証の特例については、大阪市の証明書で他の市区町村で創業する場合でも活用できるとされています。使えなくなるのは登録免許税の軽減と、日本政策金融公庫の一部の支援です。制度によって扱いが違う点にも注意してください。

証明書の申請後に本店所在地を変更した場合、証明書が無効になり使えない可能性があると大阪市は案内しています。その場合は改めて申請することになるので、会社設立の前に住所を動かす予定があるなら、順番を考えてください。

証明書と本店の市町村が違うとどうなるか
市町村をそろえないと使えない優遇があります。

出典:大阪法務局「取扱事務一覧表(商業・法人登記、電子認証)」(2026年9月時点)

落とし穴2:すでに事業を始めている法人の代表者は、軽減の対象外

落とし穴2:すでに事業を始めている法人の代表者は、軽減の対象外/大阪の会社設立の代行を比べる

大阪市の公式ページには「証明書活用例早見表」が載っています。そこを見ると、法人の代表者は登録免許税の軽減の欄が「✖」になっています。すでに法人を設立して事業を始めている方は、この軽減を使えないということです。

理由は制度の趣旨を考えれば分かります。登録免許税の軽減は会社設立のときの登記に対する優遇なので、すでに設立が済んでいる方には適用しようがありません。証明書自体は交付されますが、使える優遇が違ってきます。

証明書活用例早見表(2026年9月時点、大阪市)
現在の事業形態 登録免許税の軽減 創業関連保証の特例 公庫の新規開業資金
これから創業する方
個人事業主
法人の代表者

法人成りを予定している個人事業主は「個人事業主」の行に当たります。

個人事業主から法人成りする方は、法人を設立する前に証明書を取ることになります。設立後に取っても登録免許税の軽減には使えません。この順番は、何度でも確認しておく価値があります。

法人成りを考えている個人事業主の方には、この制度はとくにおすすめです。個人事業の開業日から5年以内であれば対象になりますし、会社設立の前に証明書を取っておけば登録免許税の軽減が使えます。

2社目の創業も対象外ですすでに経営している会社等を継続しつつ新たに会社を立ち上げる場合、事業開始前であっても申請の対象外です。会社設立が2社目になる方は、この制度は使えないと考えてください。
軽減を使える人かどうかの確認
1つでも外れると軽減は受けられません。

参考:大阪市「特定創業支援等事業」(2026年9月時点)

登録免許税以外にもある、3つの優遇措置

登録免許税以外にもある、3つの優遇措置/大阪の会社設立の代行を比べる

証明書で受けられるのは登録免許税の軽減だけではありません。大阪市の場合、あと3つの優遇措置があります。会社設立の直後は資金繰りが厳しくなりやすいので、こちらも見ておいてください。

創業関連保証の特例無担保・第三者保証人なしの創業関連保証が、事業開始の6か月前から使えるようになります。通常は2か月前からなので、準備期間が4か月分広がる形です。別途審査があります。
日本政策金融公庫の貸付利率の引き下げ新規開業資金の貸付利率の引き下げの対象になります。この資金は2025年3月に「新規開業・スタートアップ支援資金」へ改称されています。
小規模事業者持続化補助金への活用過去に支援を受けた方も、補助金の応募にあたって証明書の交付を希望できます。ただし証明書は補助対象者であることの証明ではありません。
廃止された支援もあります日本政策金融公庫「新創業融資制度」の自己資金要件を充足したものとして扱う支援は、令和6年3月31日をもって廃止されました。古い解説にはまだ載っていることがあるので、引き写さないでください。

創業関連保証の特例は、他の市区町村で創業する場合でも使えます。登録免許税の軽減と扱いが違うので、本店を市外に置く予定でも、証明書を取る意味がないわけではありません。

証明書で受けられる4つの優遇(大阪市)
税と融資の両面で効きます。

出典:日本政策金融公庫「「新規開業・スタートアップ支援資金」に関するお知らせ」(2026年9月時点)

会社設立の日程に、証明書をどう組み込むか

会社設立の日程に、証明書をどう組み込むか/大阪の会社設立の代行を比べる

証明書を使うと決めたら、会社設立の日程を逆算して組みます。支援に1か月以上、証明書の交付に10日程度。そこから定款の作成と認証、資本金の払込みが続きます。

順番として大事なのは、証明書は会社設立の前に取り、登記申請のときに法務局へ提出するということです。登記が終わってから取っても、登録免許税の軽減には使えません。

  1. 本店を置く市町村を決める(ここがすべての起点です)
  2. その市町村の特定創業支援等事業を確認し、日程の合う講座に申し込む
  3. 4回以上かつ1か月以上の支援を受ける
  4. 支援事業者に申し出て証明書を申請する(交付まで約10日)
  5. 並行して定款を作る。株式会社なら公証役場の予約も取る
  6. 資本金を払い込む
  7. 証明書を添えて、管轄の法務局に会社設立の登記を申請する

定款の作成と講座の受講は並行して進められます。ただし公証役場の予約は日程が決まってからのほうがよいので、証明書の見通しが立ってから動くのがおすすめです。

急ぐなら証明書を諦める判断もあります会社設立を急ぐ事情があるなら、証明書は使わないという選択もあります。その場合は代行手数料の安い依頼先を選ぶほうが効果的です。日程に余裕があるかどうかで、優先順位は変わります。
証明書の有無で変わる法定費用(株式会社・電子定款・資本金100万円未満)
1〜2か月の準備で7万5,000円が動きます。

出典:日本公証人連合会「9-4 定款認証」(2026年9月時点)

まとめ:使えるかどうかを、この順番で確かめる

まとめ:使えるかどうかを、この順番で確かめる/大阪の会社設立の代行を比べる

大阪市の特定創業支援等事業は、条件が合えば会社設立の費用をいちばん大きく下げられる制度です。ただし条件と日程の両方が合う必要があります。次の順番で確かめてみてください。

  1. 本店を大阪市内に置くか:証明書を取る市町村と本店をそろえる必要があります
  2. これから創業するか、個人事業主か:すでに法人の代表者だと軽減は使えません
  3. 2社目ではないか:2社目の創業は対象外です
  4. 会社設立まで1〜2か月の余裕があるか:支援に1か月以上、交付に10日程度かかります
  5. 日程の合う講座があるか:事前申込制で、実施時期は事業ごとに違います

5つすべてが満たされるなら、使わない理由はほとんどありません。交付手数料は無料ですし、講座そのものが会社設立の準備になります。融資の面での優遇も付いてきます。

逆に、どれかが外れるなら無理に使う必要はありません。会社設立の費用を下げる方法は他にもあります。電子定款で収入印紙4万円を省くのは誰でもできますし、合同会社を選べば登録免許税そのものが9万円下がります。

大阪府の制度融資や日本政策金融公庫の創業融資も、会社設立の前後に検討する価値があります。証明書があると条件がよくなるものもあるので、資金調達まで含めて考えるなら、早めに窓口で相談してみてください。

使えるかどうかの判断
この3つで大まかに判断できます。

出典:大阪府「制度融資のご案内」(2026年9月時点)

最後に:使うと決めたら、会社設立の1〜2か月前から動いてください

この制度でいちばん多い失敗は、気づいたときには間に合わないというものです。4回以上かつ1か月以上の支援を受け、そこから証明書の交付に10日程度。会社設立の1〜2か月前から動き始めていないと、登記に間に合いません。

逆に、日程に余裕があるなら使わない手はありません。交付手数料は無料ですし、登録免許税の軽減だけでなく、創業関連保証の特例や日本政策金融公庫の利率引き下げまで付いてきます。講座そのものが会社設立の準備にもなります。

対象になる講座は年度で入れ替わります。この記事に挙げた事業も、申し込む前に大阪市の公式ページと各事業のページでご確認ください。大阪での会社設立が、使える制度を使い切った形で進むことを願っています。

他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください

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